長くパリで生活していても、興味のないものは知らないことが多いです。ちょっと仕事で刺繍をする方をご案内したのが切っ掛けで、アニーさんのお店を知りました。刺繍と一言でいってしまいますが,アニーさんは刺繍でもタピスリー刺繍です。今はもう忍耐のある仕事はすっかり廃れてしまい、このような専門の店は大変珍しいそうです。わずか20m2もない小さなお店は、お店とゆうよりも、彼女の自宅のアトリエのようにアニーさんの人柄がどこにでもただよっています。奥の小さな場所は、毎日刺繍の型を手描きするところです。お父さんが画家だったので、小さいときから絵を描くのが好きだったそうです。ですから彼女の型は全て手で彩色されています。
絹やウール、綿糸が積んである棚からは、美しく光沢のある色がハーモニーを奏でてア二ーさんのお供をしているようです。一人刺繍をして時を生きるアニーさんを思うと、まるでひと昔の時間の流れを感じます。
多くの女性たちが火のそばで刺繍や編み物をした光景は、そんなに昔の話ではなかったはずですが、すっかり忘れられようとしています。
ヨーロッパは幸いに古い家具がたくさん残っていますので、修復でこの技術は決して消えることなないでしょう。しかしこのようなタピスリー刺繍は、クラシックなインテリアにしか似合わないように思います。やはり”古い”イメージから抜けません。
絹やウール、綿糸が積んである棚からは、美しく光沢のある色がハーモニーを奏でてア二ーさんのお供をしているようです。一人刺繍をして時を生きるアニーさんを思うと、まるでひと昔の時間の流れを感じます。
多くの女性たちが火のそばで刺繍や編み物をした光景は、そんなに昔の話ではなかったはずですが、すっかり忘れられようとしています。
ヨーロッパは幸いに古い家具がたくさん残っていますので、修復でこの技術は決して消えることなないでしょう。しかしこのようなタピスリー刺繍は、クラシックなインテリアにしか似合わないように思います。やはり”古い”イメージから抜けません。
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パリのトップのフロリストは8月は夏休み。末から仕事はじめです。どうしてこんない休むの?と聞かれそうですが、彼等の固定客は夏休みでパリに誰もいないからです。店を開けていれば小銭が入るのは確か。それにもかかわらず店を閉める。これがフランス人の見事さ!人生はお金ばかりではありません。
仕事始めでカールさんは、いつもひいきにしてくれるお客さんに喜んでもらおうと、自分で育てたコスモスや矢車草の花でアレンジしました。まず彼の田舎の敷地に面した道路に生えている赤い小さな実をつけた雑草を摘んで歩きました。”町役場が機械で刈りにくる前に”と。彼は路上に咲く雑草を、機械でめちゃめちゃに刈ってしまう町役場にいつも腹お立てています。このような雑草に下に小さな生命が生きているからです。
摘んだコスモスや矢車草は翌日パリのアトリエからお客さまに届けられます。ガラスの花器に投げ入れされたカールさんの花たちは、夏休み開けのお客様に”ああ戻ってきて良かった”と思わせてくれるほどフレッシュで愛らしく、技巧さが全くない自然の香りを運んでくれたのではないかと思います。
仕事始めでカールさんは、いつもひいきにしてくれるお客さんに喜んでもらおうと、自分で育てたコスモスや矢車草の花でアレンジしました。まず彼の田舎の敷地に面した道路に生えている赤い小さな実をつけた雑草を摘んで歩きました。”町役場が機械で刈りにくる前に”と。彼は路上に咲く雑草を、機械でめちゃめちゃに刈ってしまう町役場にいつも腹お立てています。このような雑草に下に小さな生命が生きているからです。
摘んだコスモスや矢車草は翌日パリのアトリエからお客さまに届けられます。ガラスの花器に投げ入れされたカールさんの花たちは、夏休み開けのお客様に”ああ戻ってきて良かった”と思わせてくれるほどフレッシュで愛らしく、技巧さが全くない自然の香りを運んでくれたのではないかと思います。
パリから西に電車で1時間30分。カールさんの別荘のあるペルシュ地方です。ノルマンでイーと同じように湿気があり,靄の中から朝が目を覚まします。靄の中に広がる風景は、幻想的ともいえます。騒音に慣れた私たちの耳には、鳥の声や、遠吠えする犬の声だけが聞こえる静けさで最初は頭がジーンとします。都会のように時間は小刻みではないので、時間の感覚がなくなり、明るさと暗さだけで生活のリズムを整えます。もちろん農民は時間の観念をなくすことはないと思いますが。
カールさんの雄大な敷地には、カールさんの牛が横たわっています。威厳のある顔をした雄牛は,それだけで大きな存在感があり、何頭もの雌牛を引きつれ統率しています。牛のいない田舎の風景は考えられないと彼はいいます。風景だけだと美しいパノラマでしかありませんが、その風景に似合った農家や、家畜がいるると、その風景の中で生きる人間が想像でき、生活がこのようにして営まれる長閑さや平和が感じられ、人間への信頼感が持てて私は嬉しくなります。
カールさんの雄牛の立派さには驚きました。いるだけで存在感のあるこの雄牛のような男性が日本にいるでしょうか。
カールさんの雄大な敷地には、カールさんの牛が横たわっています。威厳のある顔をした雄牛は,それだけで大きな存在感があり、何頭もの雌牛を引きつれ統率しています。牛のいない田舎の風景は考えられないと彼はいいます。風景だけだと美しいパノラマでしかありませんが、その風景に似合った農家や、家畜がいるると、その風景の中で生きる人間が想像でき、生活がこのようにして営まれる長閑さや平和が感じられ、人間への信頼感が持てて私は嬉しくなります。
カールさんの雄牛の立派さには驚きました。いるだけで存在感のあるこの雄牛のような男性が日本にいるでしょうか。
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